これだけ知っておけばF1がわかる!
F1のルールは細かく規則を書けば果てしなく続くが、全ルールは私も正直把握しきれていない。
(というか、途中で変わることもあるため把握するのも無駄になる)
なので、これを知れば参戦できる点を簡単に抽出した。
①戦いの日程
F1は本番であるレースの前にも色々な日程が組まれている。そのどれもがレースで勝つために有効活用されるので、見ものだ。
⓵ 金曜午前 フリー走行1 (FP1と呼ばれる)
90分間の自由走行時間。
ここでは、そのサーキット(レース場)で初めて走らせて車の調整やドライバーの練習などをこなす。
⓶ 金曜午後 フリー走行2 (FP2)
90分間の自由走行時間。
昼の間に調整を済ませた車で、決勝レースのシミュレーションをするための色々なデータを取る。(戦略を立てる)
⓷ 土曜午前 フリー走行3 (FP3)
60分間の自由走行時間。
いよいよその日の午後行われる予選で速い記録を残すために最後の調整をする。
⓸ 土曜午後 予選
決勝レースのスタート順を決める重要な予選。 この結果が決勝の結果に大きく結びつくため、本気の速さを見ることができる。
(予選のルールについては後述)
⓹日曜午後 決勝
全ての結果が決まる決勝レース。
レース距離は300kmと規定されており(モナコGPのみ260km)、その競争順により各チーム、ドライバーにポイントが与えられる。
と言った具合だ。F1はレースのみではなく、その前の練習走行からすでに戦いが始まっているのだ。
②予選方式
スタート順が決まる予選だが、現在の方式は次のようになっている。
(現在は全20台がエントリー)
⓵Q1 (予選1 18分間)
予選の最初に行われるステージ。
エントリー全台が出場可能で、コース1周の速さを競い合う。
上位15台のみが次の予選ステージに進める。
ノックアウトされた16位以下のスタート順はそこで決定される。
⓶Q2 (予選2 15分間)
同じようにコース1周の速さを改めて15台で競い合う。
この時、Q1で残したタイムは考慮されず、Q2で失敗したら失敗したタイムのみ記録される。
上位10台のみが次の予選ステージに進む。
(ここで決勝レースに関わる大事なルールがあるが、後述する。)
⓷Q3 (予選3 12分間)
最後の予選ステージ。
ここで全てのスタート順が決定される。
トップタイムを記録した者は翌日の決勝レースで1番前からスタートすることができる。
1番手スタートの場所を「ポールポジション」という。
③決勝
レースは厳正なスチュワード(審判)により、スポーツマンシップに反していないか、また、より安全にレースを行えているかを判断される。
危険な行為にはペナルティで順位を下げさせたり、コース上に危険がある場合はレースを中断させたり、速度を強制的に落とさせることがある。
レース300kmを走っている間に、2種類のタイヤを使わなければならない。
つまり、レース中必ず一回はタイヤ交換をしなければならない。(無論、車の前後で違うタイヤを履かせたりすることは失格である)
ここまでが大まかなルールだ。
ここからは少し深く入る内容だ。
予選Q2からQ3に進出した者(上位10台になった者)は、Q2で記録を出した時に使っていたタイヤを必ず履いて決勝レースをスタートしなければならない。
(つまり、決勝は中古タイヤでスタートしなければならない。)
というルールがある。これにより、スタート時のタイヤのために少しずつ戦略を変えるチームが現れてくる。
④結果、ポイントランキング
決勝結果によって、1位から10位までにドライバーズポイントが与えられる。
1位 25点
2位 18点
3位 15点
4位 12点
5位 10点
6位 8点
7位 6点
8位 4点
9位 2点
10位 1点
なお、もしこの上位10名の中に、レース中の最速ラップ(1周の記録が最速)を記録した者がいたら、その者に1点が与えられる。
なお、各チーム2人のドライバーを有しているが、この2人の合計得点によって
チームランキング(コンストラクターズランキング)が付けられる。
これを通常であれば年間20戦ほど行い、世界王者を決めていく。
これがF1のルールだ。
少々長くなったが、一度読めば必ずレースの流れについていけるはずだ。
今後も詳しい解説を加えていく。
F1 ハンガリーGPの見所
いよいよ今日、F1の第3戦ハンガリーGPの決勝レースがスタートする。
ここで、私個人の見所と注目ポイントを挙げてみた。
①上位グループの表彰台争い
今GPの予選、レーシングポイント2台が3番手と4番手に付けるなど、昨年では起こり得なかった事態が起きている。
予選、または決勝のスピードを見ても、レーシングポイントのマシンは非常に安定して速く、タイヤも上手く使い切りやすいドライバーに優しいマシンとなっている。
そこに続く5、6番手がフェラーリの2台だ。
名門チームは今季、優勝争いに絡むことが出来ずにいるが、マシンの特性上、今GPが行われるハンガロリンクは得意としているはずである。
あとはフェラーリ特有の謎戦略が発動しなければ、十分上位に入る力は持っているはずだ。
7番手は我らがレッドブル・ホンダのフェルスタッペン。
昨年予選トップでチャンピオンと死闘を繰り広げたフェルスタッペンだが、予選ではマシンのハンドリングに苦しみこの位置に沈んだ。
潜在的なマシンのスピード、ドライバーの腕を考えればもっと上位を取れると思うので、タイヤ戦略を上手く見つけて上位に食いついていきたい。
②名門ウィリアムズの躍進
今回の予選では、約2年ぶりにウィリアムズが2台15位以内のスタートグリッドを獲得した。
更に、エース格のジョージ・ラッセルは上位チーム、レッドブル・ホンダのアレックスアルボンを上回る12番手スタートとなる。
昨年、ラッセルはこのGPで素晴らしいスタートを決め、大きく順位を上げるなど、持ち前の才能を遺憾なく発揮した。
もし、昨年の再現ができた場合はドライバーズポイントを獲得できる10位以内の走行も夢ではない。
これは3年間苦戦が続くウィリアムズにとって力強い復活への兆しとなるはずだ。
1つ懸念があるとすると、ラッセル、チームメイトのラティフィ共に、F1でのバトルをほとんど経験したことがない。 (これも昨年までのマシン性能の低さによる)
ここが2人の踏ん張りどころとなるはずだ。
簡単にハンガリーGPの決勝に向けての展望を述べた。
なお、上位10台のタイヤ選択は、1位ハミルトン、2位ボッタス、3位ストロール、4位ペレスまでが決勝レースが得意なミディアムタイヤスタート、その他がスタートのみ得意なソフトタイヤスタートである。
レーシングポイント勢はスタートでフェラーリに先行されなければ表彰台に乗る確率は大きく跳ね上がるだろう。
最速のスポーツ
F1...Formula1 World Championship
エフワンと呼ばれる。
自動車レースの最高峰と言われ、その競技で使われるマシンには世界で選ばれた約20人しかハンドルを握ることを許されない。F1の技術は自動車文化の発展に大きく影響を与えたとも言われる。
日本でもかつては現代スポーツでは類を見ないほどの人気を誇り、そのトップドライバーの来日は一日中テレビに放送されるほどでした。
それも今は昔。このブログではコロナの影響を乗り越え、つい先日シーズンが始まったF1世界選手権を15年来のF1オタクが「わかりやすくディープに」解説していきます。
「クルマ走ってるだけジャーン」「速いだけジャーン」
そう思っているあなた、
F1というスポーツの見方が少しでも変わることを願っています。